"人文学"の記事一覧

「ニーベルンゲンの哀歌」―本編にくっつけられた外伝的な後日譚

「ニーベルンゲンの哀歌(クラーゲ)」とは、「ニーベルンゲンの歌(リート)」に付随する「後日譚」的な物語である。序盤の内容は本編のあらすじになっており、そこから、本編後に起きたことについての外伝的な展開が続く。 この部分だけの邦訳がでてるのを見つけた時は、正気か? これワイ以外の誰が買うんだ?? と思いながら手に取ったのだが、読んでみる…

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エジプトの出産時に亡くなった少女ミイラ、その後の調査で胎内に「もう一人」いたことが判明

エジプトのミイラの中には、出産時に死亡したとされるものがある。胎児を抱いてミイラになっている場合などは本当に出産時の死亡だったのかどうかが分からないのだが、この場合は胎盤に子供の頭が引っかかっているため確実と言える。前回は1908年に調査されていたのだが、その時は胎内まで見ていなかったので、中にもう一人残っていたことには気づかれなかった…

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砂嵐でも、人は死ぬ。―古代エジプト人の肺に見る砂塵の影響

古代エジプト人のミイラの肺から大気汚染の影響が見つかっている、というのを見かけたのでちょっと調べてみたのだが、本当に15体のミイラから汚染が見つかっていた。もちろんミイラの肺の部分が良い状態で残っていなければ調査は出来ない。見つかっている数は少ないが、職業や階級での偏りがないことから、一般的なものだった可能性がある。 Egypti…

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一時期よく居た(?)自称:古代人の生まれ変わり、本物だったら一生逃さないのだが。。

一時期、前世の記憶を思い出したとかの人が多かった時期がある。 少女マンガで「ぼくの地球を守って」とかが流行ったせいかもしれないし、厨二病の一種のブームだったかもしれない。最近は転生して異世界に行くことが多いのだが、昔のラノベだと「実は前世がxxで…!」と前世を盛る設定が多かったのもある。 で、スピリチュアル界隈とかにいくと今でも…

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ヒクソス王朝の首都アヴァリス(テル=エル・ダバア)の街の起源と放棄までの流れについて

アヴァリス(遺跡名としては テル=エル・ダバア Tell el-Dabca)についての覚書き。 アジア系移民であるヒクソスによる統治の時代に首都だった場所で、その時代のエジプトでは上エジプトと下エジプトに二つの首都が存在した。第18王朝の王家に包囲され陥落したあとは、最終的にこの街の石材が2kmほど上流にピ・ラメセスの街が作られる…

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古代エジプト人の医療技術と「何が出来て、何が出来なかったのか」についての覚書き

正月で時間あるしカフーン・パピルスでも読んでみるか~と思って軽い気持ちで見てみたら、初っ端から「目が見えなくなるほど痛むのは子宮の影響。ガチョウの脂肪を塗りたくれ」みたいな電波治療法が出てきて真顔になった中の人ですよ。お、おう。何言ってんのか全然わかんねえ… Manuscript for the health of mother …

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「クフ王のピラミッド建設者」ヘムオンさんが空気すぎる理由を考えていた

「ジェセル王の階段ピラミッド」の設計者とされるイムホテプは、後世には神格化され崇められた人物である。現代日本でも有名でありゲームで美少女化されたりマンガに出てきたりする。墓は発見されておらず、実在の人物だった可能性は高いが直接的な物証には乏しいにも関わらずもである。 史実と後世の伝承のはざま 古代エジプト神官イムホテプの伝承はどこ…

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古代エジプト人のハイエナ飼育と断念の歴史。お味はいかがな感じだったのか

あけましておめでとうございます。 お正月ですが、サイトもブログももう20年くらいやっているので干支ネタ・時事ネタはもう一巡してしまい、特に季節ものの話題もないので通常営業でいかせていただきます。 さて、突然だが古代エジプト人のハイエナ食についての話をしたい。古代エジプトではハイエナを太らせて食用としていた。これは壁画で「ハイエナ…

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【ゆく年】暑すぎる夏を越えてたどり着く年末【くる年】

暑いのはなんか耐えられた。寒さ耐性が低めなので、冬が暖かめなのがちょっとうれしい。 いやでも暑すぎたな今年の夏?? 登山で塩飴二袋くらい消費したかな。塩がなければ即死だったぜ。山で熱中症でぶっ倒れてる人とか何人も見かけたな今年… というわけでいろんな意味で過酷な年でしたが、今年も各月の記事ピックアップで振り返っていきま…

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古代人のDNA分析ツールが刷新、6親等まで判別出来る可能性が出てきた

最近の考古学業界は理系知識もかなり使うので、もはや文系/理系で分かれていた時代のアタマのままだと最新の手法にはついていけない。雑食の自分は飽きなくて楽しめるんだけど、統計学の知識も無いとなかなか理解出来ないやつだなこれ、、、、 てか、自分も2-3割しか理解出来ていないと思うので、あくまで概要の理解できた所のメモということにしておく。 …

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コブラの毒は意外と死ねない…クレオパトラの本当の死因は「不明」だよという話

「クレオパトラはコブラの毒で自殺したことで有名な女王だが」と、さも既知の事実のように書かれていて、あー世間的にはまだこれのままなのか…と思ってしまった中の人。あれ後世の伝承の一つで、現在では最も有名になってるエピソードってだけで、実際の死因ははっきりしないんですよね…。 エジプト考古学とかエジプト史の世界だと、「コブラに噛ませて自…

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ドラクエとかで見覚えのある塔、実在していた。ジャム(ジャーム)のミナレット

1222年にチンギス・ハンの息子オゴタイがこの谷を訪れた時、住民は殺戮され、あとには残骸しか残らなかったという。 ただ、彼はなぜか一つの建造物には手を付けずに去っていった。 …という記述を見つけて、ちょっと気になってしまったのがゴール王国の遺跡、「ジャムのミナレット」だ。ジャム(ジャーム)は地名で、アフガニスタンの山奥に位置する…

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北米太平洋岸の先住民が飼ってた「モフモフ犬」のDNA調査から、絶滅に至る経緯が推測される

かつて、サリッシュ族は「Woolly dogs」と呼ばれる毛深犬を飼っていたらしい。用途は、そのモフモフした毛を織物に使うため。つまり羊がいない代わりを犬にやらせていたというのだ。 参考: Woolly Tale: Salish Weavers Once Raised a Now-Extinct Dog for Its Hair…

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「ローマ風チキン」のローマ風って何だよ…→「約60年前にローマのおっかさんが考案した」だった

発端は、時間無いので今日はもう夕食はコンビニか冷食でちゃちゃっと食うぞ!! って駆け込んだお店でこちらの「ローマ風ドリア」なるものを見つけてしまったことだった。 一体どこがローマ?? いやマジで、どのへんがローマ…? どうも「ローマ風鶏の煮込み」なるものが先に世間に出回っており、それをさらにドリア合体させた商品のようで…

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縄文杉が古代エジプトの歴史を明らかにするかもしれない? 宇宙線から木材の年輪へ

以前、以下の記事で書いた内容を改めて調べ直してみたところ、「Miyake Event」という単語に出くわし、なんで日本人の名前がついてるんだ…と思って調べていったら、この「宇宙線の増加によって木の年輪に特徴的な炭素14のマーキングがついている」という事態を発見したのが日本の学者さんだったというところにたどり着いた。 ヴァイキングが…

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