古代エジプト第二中間期:アジア系異国人流入の時代、ヒッタイト側ではどうだったかというと…

古代エジプトの歴史の中で、「第二中間期」とは、ヒクソスを筆頭に、アジア方面からの移民が多く流れ込み、ナイル川下流ののデルタ地帯に異国人王朝が立てられて国土が分裂していた時代である。 アジアから人が流入した原因は良くわからない。気候が悪化していたからなのか、そっちで戦乱があって難民化した人たちがいたのか、単にエジプトの内政が弱っていた時…

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これぞエジプト。観光客の目の前で大ピラミッドをハンマーでぶっ壊すところが目撃され拡散される。

こんなニュースが流れていたのだが、エジプトさんとの付き合い長いと、「うんまぁ、いつものことだね…」という感じ。 SNSで大炎上してるというよりは、SNSで拡散されたのをエジプトの考古学者や議員が知って騒いだために、問題が大きくなったんじゃないかな。 でも悲しいことに、エジプトではこの程度、いつものことなんよ。。 ギザの大ピラミ…

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エジプト東部砂漠で金の「盗掘」が行われている可能性。時代はミイラ取りではなく金鉱探しか

かつてのエジプトはミイラやミイラと一緒に出てくる副葬品がカネになる、つまり古代の墓を金鉱みたいに使っていたわけですが、今のご時世では金属探知機片手に東部砂漠に分け入り、金鉱を盗掘するというのが金持ちになる抜け道らしい。 ナイル東岸、金鉱の多数隠れている東部砂漠への入口にあたるエドフ周辺の農村の土壌を調査したところ、違法に採掘したと…

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知られざるアマゾンの「緑の革命」、カサラベ文化(モホス文明)のトウモロコシ二毛作が人口を支えた可能性が示唆される

アマゾンは、かつては未開の原生林で、原始的な文明しか無かったと考えられてきた。 しかしここ20年くらいの研究では、実は埋もれている中に高度な自然利用を可能とした古代文明がいくつも存在したことが分かってきている。そのうちの一つが、最近取りざたされるようになったボリビアの「カサラベ文化」だ。 アマゾン奥地でこれまで知られていなかった…

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古代エジプトにはなぜ、女性の書記がいないのか。”史実”を”政治的正しさ"で上書きしてはいけない理由について

アサシンクリードの最新作、シャドウズが炎上している話は以前書いたが、制作側が何が悪いのか分かっていなくて火に油を注ぎ続けているため、さらに炎上は続いている。というか新しいトレイラーや情報が出るたびに「なんやこれ…」ってなる要素が多すぎて、さすがに援護も無理筋になってきた。 マジで、ゲーム内に登場する文化が「今も継続している歴史で、担い…

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「エトルリア人のDNAがアナトリアと関係ある」という本を見つける→たぶん内容古い

いつものように、図書館でごそごそ古い本とかあさっていたところ、「最新の研究ではエトルリア人のDNAがアナトリアと関係あることが分かった。もしかしたら、紀元前1,200年のカタストロフで移住してきたのかもしれない」という内容のものを見つけて、ん…? となった。 最近読んだ別の本では、エトルリア人は土着の民だと結論付けられており、それで決…

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今年の冬山はふつうに寒い! けど太平洋側は水が無い!

去年の今頃、「あったかすぎる。3月末かよっていうくらい」と言いながら山に登っていたわけですが、今年はどうかということで、だいたい同じルートで山に行ってみた。 去年↓ 今年の山は凍らない。冬山探索に行ってきた https://55096962.seesaa.net/article/502263021.html 今年↓ …

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エジプト語とギリシャ語では「書く」のニュアンスが異なる/両言語が併用されていたプトレマイオス朝エジプトの事情について

プトレマイオス朝時代のエジプトでは、古代エジプト語と古代ギリシャ語が両方使われていた。支配者はギリシャ系の人なのでギリシャ語が第一公用語なのだが、人数敵にはエジプト人のほうが圧倒的に多いのでエジプト語も多く使われている。 両方の言語が書かれていた、ロゼッタ・ストーンを思い出してほしい。土着の住民は変わらずエジプト語だけを使い、ギリシャ…

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知られざる西シベリアの文化と鉄のカーテン「西シベリアの熊まつり」

いつもの「なんか読みたいけど手元に本がねぇ!」という発作を発症し、駆け込んだ本屋で適当に目についた本を買ってきた。 西シベリアの熊まつり。 内容とか全然見ずにタイトルだけ見て手に取ったので、アイヌのイオマンテに似たやつかなーと思っていたのだが中身は全然違った。というか、とらえた熊の魂を送る祭り、というあたりは共通しているのだが、なん…

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大エジプト博物館、いよいよ正式開館するよー! というお知らせが出る。だがまだ公式サイト直ってないぞ大丈夫か

開館するぞするぞ詐欺のまま10年近く経過してしまった大エジプト博物館、ついに! 正式オープン日が! でました! プレオープンとかソフトオープンとか言って一部の部屋だけ開けてたのが、ようやく全館オープンで一般人も入れるようになるってことですね。 https://english.ahram.org.eg/NewsContent/1/…

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メモがわり ヒッタイトの遺跡資料めっちゃ詳しいサイト見つけた

アラジャホユックの平面図欲しいなあ…と思って検索してたら見つけた、トルコのヒッタイト関連の遺跡片っ端から写真と地図あげてるサイト。 現地に行って撮った写真がたくさんあるし、グーグルアースの図に遺跡の位置書いてくれててめちゃくちゃ便利。大変ありがたい。 https://www.hittitemonuments.com/ で、…

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ネアンデルタール絶滅の理由は「血液型のバリエーション」? 現生人類との差異がさらに分析される

「血液型」は現生人類には存在するが、オラウータンなど類人猿には存在していない。かつてはホモ・サピエンスだけが持つものとされていたのだが、数年前の研究で、なんとネアンデルタールやデニソワ人も持っていることが判明した。つまりヒトの共通祖先のどこかで血液型というものが発生したらしいのだ。 それがいつだったのかはまだ分からないが、現生人類…

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大英博物館、解雇した職員の不正侵入でシステムトラブルに逢う。いい教材をありがとう!(IT管理者目線)

なかなか愉快なニュースが流れており、IT業界の管理者の皆さんは後方で腕組みしながらニヤァ…ってしていることでしょう。 いやなんていうか、こんな研修資料にオススメな事例の提供どうもありがとうございます。みたいな感じですよ。 大英博物館 解雇された元職員が館内のシステム破壊 展示中止など大混乱に https://news.…

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無難な展示だが全体テーマは行方不明「ブルックリン博物館所蔵 古代エジプト」展へ行ってきた

久しぶりに普通のエジプト展だぜ! というわけで初日からいそいそと出かけてきた古代エジプト展。 今回はアメリカのブルックリン博物館の所蔵する品からの来日である。 公式 https://egypt-brooklyn.exhibit.jp/ 展示品、展示内容ともに無難なエジプト展。満足度はまあまあ。 一般人は楽しめる…

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対馬と韓国と憎いアンチクショウ「中世の対馬 ヒト・モノ・文化の描き出す日朝交流史」

対馬で盗まれた仏像が、12年ぶりにようやく二篇に返還されるかもしれない。というニュースが流れていた。 先に返還されたほうの仏像は指先が欠けているなど破損していたうえ、これから戻って来ると思われるほうの仏像も金箔貼りにされそうになっていたくらいなので、無事に戻ってきて元のお寺に納まるまでは気が抜けないなぁと思っている。 あと、そもそも…

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